屋根材 種類 お勉強 大阪市 鶴見区 リフォーム ホームメンテナンス匠

2020年11月21日更新

 

 

屋根材には、日本に古くから伝わる「日本瓦」や「銅板」、近年よく採用される「スレート」「ガルバリウム鋼板」など、さまざまな種類があります。
デザイン性、耐久性、メンテナンスのしやすさなど、それぞれの特徴をよく理解し、素材を選択しましょう。

 

日本瓦

日本に古くから伝わる屋根材です。日本国内の粘土を平らに乾燥させ、1,000~1,250℃の高温で焼き上げてつくります。
日本瓦は耐久性に優れ、強度も高く、耐用年数は50~100年と長いのがメリットです。

また、日本家屋独特の重厚感は日本瓦によってもたらされるといってもいいでしょう。
しかし一方で、非常に重量があるため、地震の際に被害を受けやすいというデメリットがあります。
日本瓦は重いため揺れが大きくなり、脆弱な家屋の場合は倒壊の危険が高まります。これを防ぐため、日本瓦は屋根に固定せず並べて敷き詰めることが多いです。固定しないので、大きな地震の時は瓦が地面に落ちることで家へのダメージを減らすという考え方です。しかし、やはり瓦が落ちてしまうと、当然のことながら葺きなおしが発生してしまうというデメリットがあります。

日本瓦には、表面に釉薬(うわぐすり)を塗って焼き上げた「陶器瓦」と、釉薬を塗らずに焼き上げたあと、さらに蒸し焼きにする「いぶし瓦」があります。
日本瓦の形状には、曲面のついた「J形・和形」、平らな面上の「F形・平形」、S字に波打った「S形・スパニッシュ瓦」などがあります。

 

セメント瓦

セメントと砂を混ぜ合わせて作る瓦です。
立体感のあるデザインで、洋風住宅の屋根材としても向いています。日本瓦と比較すると安価でカラーバリエーションも豊富なため、使いやすい素材であるといえます。しかし、割れやすくメンテナンス費用が高くついてしまうこと、耐用年数が20~30年程度と短いこと、アスベストの危険性があることなどから、近年はほとんど採用されなくなりました。

 

スレート瓦

メーカーによっては「カラーベスト」や「コロニアル」という商品名で販売されていますが、これらもスレートです。
近年、新築物件に最もよく利用されている屋根材です。日本瓦に比べて軽量で、形状や色の自由度が高いのが特徴です。
スレートには、粘板岩を薄く板状にした「天然スレート」と、セメントと繊維を混ぜ合わせてつくった「化粧スレート」があります。天然スレートは高額なためほとんど普及しておらず、一般的にスレートといえば「化粧スレート」のことを指します。
化粧スレートは安価で施工がしやすいためよく採用されますが、劣化による色あせが目立つことから、10~25年ごとのメンテナンスが必要となります。
また、日本瓦に比べると薄いため割れやすいというデメリットもあります。

 

トタン

亜鉛でめっきした薄い鋼板です。継ぎ目がないため雨漏りの心配が少ないのがメリットです。また、安価で施工もしやすいです。
しかし、サビが出やすいこと見た目が安っぽいことがデメリットとして挙げられます。
特にサビが出やすいのがトタンの大きな欠点で、一度サビるとすぐに穴開きにつながります。このため近年ではあまり屋根材としては使われなくなってきています。

 

ガルバリウム鋼板

トタンと同じく金属性の屋根素材です。
アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%でつくられた鋼板です。しかし、トタンとは全くことなり非常にさびにくく、かつ物理的な強度も高いです。
またスレートと同じく色や形のデザインが豊富で、外見も優れていることが特徴です。デザインが多様であるということの例として、日本瓦にそっくりなガルバリウム鋼板の屋根材も市販されています。

金属であるため断熱性・防音性は低いのですが、断熱材を組み合わせて性能を向上させている製品もあり、近年急速に普及が進んでいます。
特に特筆すべきポイントは軽量であることで、耐震性の観点で有利です。また、軽く施工性が優れていることから既存屋根の上に葺きなおす「カバー工法」にも広く使われています。

 

アスファルトシングル

グラスファイバーというガラス繊維の基板にアスファルトをコーティングし、上から砂粒などを敷き詰めたカナダ発祥の屋根材です。軽量で加工し易く、曲面のある屋根にも施工でき、さらに防水性・防火性に優れていることも特徴です。一方で、耐火性に劣る点がデメリットとして挙げられます。アスファルトシングルの耐用年数は30年程度です。

 

銅板/h4>

銅板はその名の通り銅で作られた屋根材です。日本の風土や気候に適した素材として、古くから屋根に採用されてきました。柔らかく加工がしやすいうえに、軽量で、メンテナンスせずに60年以上ももつ優れものですが、価格が高価でへこみやすいという欠点もあります。
銅板屋根は、神社や仏閣に使用されることが多く、伝統建築で緑色の屋根材を見つけたらそれは銅板だとみてまず間違いありません。
銅はさびると緑色になりこれを緑青といいます。さびても穴が開くことはなく、美しい風合いがあるのが特徴です。


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